ライヴ・イン・ハトヤ |
ちょっと期待しすぎで聴いたので、一回目は「なぁ〜んだ、ソレ程でもないや」という感じでした。
しかし繰り返し聴くと、何とも言えず可笑しくて、昔の深夜ラジオの持つ「音で想像させてくれる楽しさ」 みたいな魅力を味わえます。 もともとタモリさんの芸風が好きなんですが、赤塚さんの可愛らしいキャラクターも見逃せません。 今風の笑いとは違い、大爆笑を期待するとかなり肩すかしをくらいますが、 ドサッとしながらインテリジェンスが漂う、「おやじギャグ」とは一線を画す笑いが味わえます。 「声」の持つ魅力も感じました。 |
千利休―無言の前衛 (岩波新書) |
千利休を描きながら、本書は赤瀬川流芸術論の域に達している名著である。芸術と前衛芸術との位置、路上観察と茶の世界、茶道と侘び寂びを論じながら、日本と世界の対比をしつつ、そこから日本文化を論じている。ここまで解り易い日本文化論を読んだことはない。また、自分の活動から見えてくる日本文化という切り口も読んでいて知的好奇心をたいそう擽られた。平易な文章なので誰にでもわかりやすく、著者の考えをすんなり理解することが出来る。読んで良かったと思わせる書である。 |
老人力 全一冊 (ちくま文庫) |
この人の文はとぼけていながら意外なワードを結びつけたりするのが面白い。
本書でも書いてあることだが、理論で正しいと思われても実際に面白くないのではしかたない。役に立たないような気がするけど、やっぱりこういうお爺さんのこういう文は社会にとって必要なのではなかろうか。 それは「老人力」にも通ずる。マイナス方向の力が、効率重視の現代に必要なのではないか。「もたつく権利」「スローライフ」である。 一番心に残ったのはこの文章。 「昔は学校に行かずに働く子を可哀相だと言ったが、いまはむしろ働けずに学校に行っている子が可哀相だ。昔は可哀相だった売春が、いまではそれ自体がファッションになっているような時代に、一元的な努力の届く範囲は知れている。反努力を現実問題として考えないといけないんじゃないか。」 |
黄昏 |
南伸坊さんと糸井重里さんによる対談集・・・というか雑談集。
鎌倉・日光・松島・岩手そして東京 アチコチを旅しながら ひたすら無駄話を続ける二人。 しかも2段組で約400ページという驚異のボリューム。 どの話もハズレがなくておもしろい。 そもそも一貫したテーマや脈略がないので どこから読んでも全く問題ないし。 これは名著です。 |
原郷2008#7
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