Luminous Halo(ルミナス・ヘイロー)〜燦然と輝く光彩〜 |
オリジナルアルバムという事での前作、eveninng glow は、個人的には畠山さんのソロで発揮されている表現力がPONでも際立った反面、初期のponの持っていた「味」が控えめになったように感じました。
今回はジェシーハリスのプロデュースという事で、Summer Clouds, Summer Rainに近いテイストになるのかと思いましたが、畠山さんの表現力も深まり、且つPONを初めて聴いた時の新鮮さも蘇るという、PONとしてとても完成度の高い一枚のように感じました。 参加アーティストもジェシーハリス絡みの一流どころだそうです。 暖かい飲み物を飲んで涙腺が緩むような、ほっとした感覚が味わえる、質の高い、大人の一枚だと思います。 |
CMようこ |
これまで菅野よう子さんが手がけてきた CM曲をコンパイルした作品です。
もともと CMのために作曲された曲ばかりなので、1分にも満たない短い曲が多く、一つのアルバムとして楽しもうとすると、やや難があります。しかしそれではコレクターアイテム程度の価値しかないのかといえば、そのようなことはありません。 出色なのが、「5. Seed of Life」「6. walk travel along」「7. Exaelitus」と連続する 3曲。それぞれ、コスモ石油、トンボ鉛筆、LEXUS LS460の CM曲です。「5. Seed of Life」は、とにかく優しさを感じる素敵な曲。「6. walk travel along」は、菅野よう子サウンドでおなじみ (というか一心同体といいましょうか...) Gabriela Robinさん がコミカルに唄う楽しい曲、「7. Exaelitus」もおなじみ ORIGAさんの豊かな声が響く壮大な曲。 特に「5. Seed of Life」は優しい旋律が心に残った方も多かったはず。一時期、コスモ石油から特別に配布されていた時期もあったようですが、現在 (本作品発売日現在)、CDとしてオリジナルを入手できるのは、この作品だけです。 価格も良心的ですし、手に取ってみたらいかがでしょうか。 |
シップビルディング |
柔らかい音、それとよく交わる品の良いVo.たち、耳を欹てると各楽器の表情はさりげなくも興奮を覚えさせる静かな希望に満ちています。アンビエントで開けてゆくような音色ですし、5や7や10のインストもかなり拘った音作りなのでそれぞれ映像が浮かんできて、緻密に表情を変えてゆく面白さが聴くものを飽きさせません。
また作品全体でも、決して同じような音表情の曲が続くわけではなくサンバ、ジャズ、フュージョンなど様々な音楽がミックスされた8「太陽の顔」などはリズムセクションの高揚が主流を作り、ベースら様々な楽器のグルーヴが最高に気持ちいいですよ。冨田氏の音楽は知的さだけじゃなくゴーギャンが描くタヒチの絵のように、太陽の下の官能も美しいんですね。 一方、日常に溶け込んでゆくトーンが絶妙なユーミンの、その趣が上品に出た2「God bless you」、また黒田清輝「湖畔」の絵のように、少し蒸すくらい(の声)が美しさを描く、畠山美由紀の4「耐え難くも甘い季節」、そしてトワイライトのチルアウト・メロディーをメゾピアノで奏でるbirdの9「道」など透明感があり、Vo.のナチュラルな美しさが今作の大事なポイントになっています。 それは男声でも同様で、特に素朴な声でどれも歌われているのが特徴的ですね。だから男声が持つ暑さだけ取り払い、残った紳士的な部分や中性的な自然さが清潔なVo.になっています。永積タカシの声のピュアさは聴き手にシンクロしやすく、3「眠りの森」の歌詞における主人公の目線や温度を綺麗に伝えてきます。6「香りと影」におけるキリンジの柔和で透明、涼しい声なんて当に今作にうってつけ。更に冨田氏の歌声もその素朴さが空気や蒸気となり、水彩画を描いてゆくような11「海を渡る橋」をきかせてくれています。 微細な構成にインテリジェンスが紡がれ、全体で大きな陶酔とまどろみをうむ、POPSの心地よさを追求された世界でした。 |
SWITCH特別編集号「SWITCH ISSUE」Cocco オダギリジョー 伊勢谷友介 ジャック・ジョンソン ほか |
私的に、こっこのインタビューは、SWITCHがいちばん素晴らしいと思っています。少し古いですが、ここには彼女の97年のインタビューが掲載されています。生まれ育った沖縄で、大切に大切に言葉を紡ぐ彼女が、とても尊く感じられました。愛している島について。やってみたいクレープ屋さんについて。みていたい夢について。 こっこについて知らないことは多いけど、歌は、ずっと残ります。そのことの幸せを、感じました。 「荷物はすくない方が、高く飛べます」。 |
With This Affection / Port of Notes / 畠山美由紀/ Hatakeyama Miyuki
Playing now♪ 時代:FreeTEMPO Feat. 畠山美由紀 BGM:Fragile - 畠山美由紀 Now Playing: "若葉の頃や" from "リフレクション" (畠山美由紀) |
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