CANDIES BEATS |
正確には、アーティスト名は“キャンディー・ポップ・ポッシュ”で、アルバム名が『キャンディーズ・ビーツ』。ということになりますが、まぁいいじゃないですかこの際。ここで聴こえてくるのは、確かにあの、ラン・スー・ミキの3人の歌声なのですから。 元PSY・Sの、というか、PS『パラッパラッパー』のプロデューサーとして知られる松浦雅也氏が、キャンディーズの楽曲を管理している音楽出版社の倉庫に残された膨大な量のマスター・テープの中から、素材として使えそうな音を選び出した上で、新たなマスターを造り出し、さらにロンドンに飛んで、現地で活躍するDJ、ミキサーやエンジニアたちとの共同作業によって完成させた、これが“1989年型キャンディーズ”の音(サウンド)なのです。 なんといっても仕事の根本に『愛』が感じられるので、「あー、やっちゃった」とか「エグいなー、こりゃまた」みたいな感じはほとんどなく、3人のヴォーカルを活かしつつ、よりポップでキュートな世界が構築されており、全体に納得の行く作品になっていると思います。 おすすめのトラックは数多くありますが、中では、オリジナルのサウンドをさらにブラッシュアップしたような、魅力あふれる「年下の男の子」(「危い土曜日」とのカップリングでCDシングルも発売。シングルはもう1枚、「春一番/哀愁のシンフォニー」も出ていました)。そして、レゲエに生まれ変わった「やさしい悪魔」(これには驚きました……!)。アルバム『年下の男の子』に収録されていたバラード「愛のとりこ」は、ほぼオリジナルのままリミックスしたような印象ですが、すべてのディープなキャンディーズ・ファン必聴といえる逸品に仕上がっています。 なお、9のメドレー(年下~土曜日~悪魔~内気~年下)は、2枚組『GOLDEN☆BEST』にも収録されています。 |
キャンディーズ ヒッ!トスタジオ「哀愁のシンフォニー」
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