武満をうたう |
このアルバムは、良くも悪くもカウンターテナー:ドミニク・ヴィスのボーカルのアルバムだ。 日本語、英語、スペイン語、ドイツ語などを、確かな技術と武満への熱意によって一気に歌い上げ、その細部からは、ドミニクの緻密なこだわりが伝わってくる。 一方、伴奏のピアノも色彩豊かな演奏だが、一部楽曲で、独自のアレンジ・解釈がほどこされている。武満の編曲で聞ければさらに素晴らしいアルバムになったのだが。 |
Best Pieces |
私は、そもそも「エヴァンゲリオン」を見ていなかったので、 当時のチャートを見て、高橋洋子が歌っているあにめ主題歌を見て、 「ああ・・・私が好きな歌手と同一の名前の人がいる」と、 本気で思っていたバカである。 そもそも私が知っていた高橋洋子は、 人が必ず通り過ぎる若い時代や、それに伴うまわりの景色を歌う、 そういうアーチストだと思っていたので。 ・・・なので「魂のルフラン」のような、強い意志を持った曲は、 全然違う人だと思っていたのだ。 しかし、ある時同一人物だと知って、かなりびっくりした。 このベストは、そのあたりの時期に買い求めたものだった。 やはりいい・・・非常に良い。 もともと、歌の表現方法が、ものすごく卓越されたものがあり、 音の取り方も非常に良い人だったので、 どの歌も聞かせどころがあって、しかもうまい。 このCDは「残酷な天使のテーゼ」が、オケもボーカルも、 録り直しになっているが、歌い上げのタイプの曲だったこの曲を、 見事に新たな形に消化している。 それ以外の曲はkittyレーベルのときのシングルが多いが、 こっちも非常に良い。 きれいな詩と曲が、すんなり入ってくるし、 ボーカルが非常にていねいで、聞いてて気持ちの良いCDである。 |
武満徹SONGS見えないこども |
保多は歌詞と旋律の内実をよく咀嚼してオーソドックスな唱法にとらわれず各曲を自由に歌い上げており、そのしなやかな創意に目を見張る。(ただ若干ではあるが音程に不安定な部分があり惜しまれるのだが。)これが同様のアルバムと異なる最も大きな特徴である。また、武満が晩年にギター曲全集収録の演奏者に指名したという鈴木の演奏が聴けること、これが二つめの特徴。ギターとピアノを適所に配す編曲は原曲の意図を汲みながらも武満本人の編曲とは異なる要素も持ち込んでいる。これらを自在さと見るか逸脱と見るかどうかによってこのアルバムへの評価は分かれるであろう。私は武満、作詞者(一部は本人自身が作詞)、編曲者、演奏者3名の対等な想像力の飛翔をそこに聴き取った。あざとさとは無縁の場所でこんな風に遊ぶこと、武満自身があるいはそれを望んでこれらの歌曲を遺したのかも知れない。 |
素直な悪女 [DVD] |
B・バルドーの鮮烈なヌードが話題になった作品。大胆なオールヌードに目を見張った。手足の長さと、ヒップの美しさに、同性ながら引き込まれる。
屋外で白いシーツが、干されていて、その影に彼女の裸体が浮かび上がり、シーツの向こう側にカメラが回る。日光浴をしているバルドーがうつ伏せになって頬づえをつく、のびやかな肢体。嫌らしさではなく、可愛く健康的な美。シーツの上から、顔をのぞかせる笑顔の魅力。 1950年代にこの映画を、リアルタイムで映画館で見た人は、さぞかし度肝を抜かれたと思う。 バルドーのための映画。当時、R・バディム監督と結婚していたバルドー。伝記によれば、彼女は、家の中では、下着はおろか、ほとんど裸で過ごしていたという。そののびやかで、自由な個性が充分生きた伝説的な映画。 「ニューシネマパラダイス」でも、この作品が映画館で上映され、少年たちが自慰するシーンに使われた。 |
悪女の仕事術 |
これからの時代、女性として、男性や女性上司にぶつからずに、のしあがっていくための具体的なノウハウが書かれていて、働く女性にお薦めしたい1冊。特に、「悪女」の対極に挙げられている「キャンディガール」(スイートでナメられる女性のこと)にこそ、お薦め。
「イイ人」「好かれる人」を目指して「努力」していては、成果をあげられないそうだ。 戦略を立てて、自分の強み、キャラをいかす。美しい棘を持つ。NOを言えるようになることなど、「悪女」になることが仕事で成功できる、秘訣らしい。 メール術や、メイク、ファッション、勉強法、プレゼント術まで幅広く、悪女の処世術が載っているのも勉強になる。 |
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19)) |
極貧というほどでもなく、天涯孤独でもなく、被差別というわけでもなく、おそらく当時としてはありふれた家庭で育った主人公。しかし彼女にはそれが許し難いものだった。
しみったれた生活にがさつな母親。この私がこんな境遇に置かれていいはずがない、こんな女が私の親などであるはずがない。 私は、高貴な筋の落し胤。裕福な家庭で上品な家族に愛され育った。美しいものだけに囲まれて。 そして彼女は現実の自分を根絶やしにしていく。 自身の出自に対する執拗なまでの憎悪を以って。 人を騙すには先ず自分から。そうするううちに妄想と現実との境目などなくなる。 他人が捏造呼ばわりしようが何を言おうが、自分がそう有りたいと望む世界だけが彼女にとっての真実となった。 |
悪女入門 ファム・ファタル恋愛論 (講談社現代新書) |
いろんなタイプの悪女を知ることが出来る。非常に面白く読めた。届いた本は、装丁が違うモノでがっかりした。スペイン風のイラストが良かったのに・・・。絵のないシンプルな装丁ではこの本の価値が半減した気がします。 |
AKUJO
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